ポスターの特性として「不特定多数」に向けて掲示される事が挙げられるでしょう。
ですが、情報発信者が思うほど「見てもらえていない」というのが現実です。
名画『モナリザ』は、どの角度から見ても「目が合う」ように描かれています。
これと同じように、ポスターを見た誰もが「私に問い掛けてる」と感じさせることが大事!
「文字」よりも「画像」の方が、訴求力は有ります。
ですが、それは「既に関心」を抱かれている方に限られます。
ポスターは、素通りされる場面に掲示されるもの、とお考え下さい。
だとすると、まず「画像」で目を引き、瞬時に「文字」で心を掴むことが必要となります。
例えば、『ワイン』を販売するポスターで考えてみます。
この場合、多くのポスターは、「ワイン色の背景・白いテーブルクロス・ワイングラス」といった画像で、
下部に「ワイン名・生産国・醸造期間」などの文字列が入るのでしょう。
さて、このポスターを、下戸さん(アルコールが呑めない人)の目に止まるでしょうか?
答えは、もちろん「NO」で、「私には関係のないポスター」と認識されます。
ところが、このポスターの上部に、大きな文字で『あなたの大切な日を輝かせるワイン』と
書かれていればどうでしょうか?
きっと、自分の記念日を想像して、誰かが喜んでいる姿を想像したりするのでは?
また、『彼女が最も喜ぶワイン』とか、『一世一代の大勝負にはコレ!』とか、
『あなたが2ランクアップする粋なアイテム』とか・・・
写真は、イメージを伝えるのに最適ですが、それは「受け入れたあと」の話です。
まずは、ポスターを見る者の「心」に入り込まなければ、届けたい情報も届きません。
不思議に思うかも知れませんが、巨大なポスターも、きれいな風景のポスターも、誰の心にも入りません。
心の扉を開かせる鍵を持っているは「キャッチコピー」だけかも知れません。
■『茶道教室の生徒募集』のキャッチコピーにいかが?
・精神の静寂 と 心の躍動
・信長をも魅了した『茶』の世界
・輝き出す、隠れている貴女の感性
・世界最初のDCブランド『利休』その機能美
弊社のクライアントさんが主催されている「中規模のコンサート」のポスター制作を承りました。
ターゲットは「地元の市民」「幅広い年齢層」「クラシック音楽に不慣れな方にも来て欲しい」との事。
そうすると、キャッチコピーの方向性は定まって来ます。
『おいで♡』の言葉で「行動意欲」に呼び掛けます。
次に『オシャレして』という言葉により、「自分が見られる立場」という意識を持ってもらいます。
これにより、コンサートへ行く目的が「ステージを観る」だけではなく、「自分のオシャレを披露する」が加わります。
こうする事で「あなたが輝くコンサートなのよ」というメッセージが伝われば、私の目論見は成功です。
これは「35~50歳の女性」に向けたキャッチコピーでした。
下に小さな画像が10枚ありますが、これは紙の印刷物ではなく、インターネット用に作ったデジタル画像です。
それぞれのキャッチコピーが、それぞれの年齢層に届くように作られているのがお解かり頂けると思います。
これを、コンサートの出演者・関係者のみなさんから「SNS配信」して頂きました。
すると「このコンサートは自分を呼んでる」と認識されるという訳です。
このコンサートの開催当日、宝塚市の街には珍しく、雪が降り積もりました。
すると、前売りチケットを持った山間部にお住いの人達が、道路凍結のために、ご来場できない事態となりました。
その方達には、大変気の毒な事ではありますが、コンサート会場の客席は? と言うと、当日券を購入された人々で、ほぼ満席となりました。
もちろん、この集客に成功したのは、出演者・関係者の方々の努力の結果だと思います。
ただ、出演者の2人の方から、「いっぱいに埋まった客席は『おいで♡』のポスター効果だ」とのお言葉を頂きました。
▽紙面制作 ▽印刷発注代行
/ 20,000円~(税別)